アジア地域でのクルーズの活況とともに、寄港地としての台湾の人気はすっかり定着した。世情が落ち着いて以降、最初の海外クルーズ先としても安心感があるのではないだろうか。
台湾クルーズの一大拠点である基隆港のターミナルで、大規模改修が進んでいる。クルーズファンにはおなじみのE2ターミナルは、2021年夏に改築が完了すると、埠頭は全長558メートル、水深9.5メートルに拡張される。同時にターミナル・ビルではチェックインホールと乗船待合室が空中回廊でつながり、さらに便利に。免税店も拡充予定だ。埠頭近くに新設されるガーデンテラスは一般開放され、停泊中の客船を間近に眺められる憩いの場となる。
基隆港ではさらに、2022年上旬の完成を目指してW2ターミナル(上写真。完成イメージ)の新設工事も進行中だ。埠頭の全長(ピアW2〜W4)は554メートル、水深10メートルとなり、世界最大クラスの客船の入港ができるようになる。建物内には各種ショップも入る予定だ。
クルーズ港として基隆に次ぐ寄港数を誇る高雄港でも、ターミナルの新設工事が進む。2022年6月完成予定のビルは、地下2階、地上15階。波をイメージした曲線で構成されたガラス張りの建物は、高雄の新たなランドマークとなるはずだ。
もう少ししたら、新しいターミナルに降り立てる日がやってくる。その時まで元気に乗り切ろう。
【基隆】船と記念撮影もできる憩いの場
●基隆ガーデンテラス
E2ターミナルの近くに新設されるガーデンテラス。客船を間近に見られるほか、奇岩で知られる野柳地質公園のミニチュアやアート作品なども設置される。
【高雄】最新技術でバーチャル観光
●ホロパーク
高雄ハーバーブリッジを望む公園。視覚、においなど五感で楽しめる7Dホログラムで高雄の絶景を鑑賞できるシアターや、ローカルグルメの飲食店がある。
【高雄】港の風景を楽しめる歩行者専用橋
●高雄ハーバーブリッジ
水平方向に回転する、台湾初の旋回橋。台湾港務会社による建設。現代美術を楽しめるピア2アートセンターと、複合施設KW2のある倉庫街をつなぐ。