驚きの世界一が続々と!
クルーズ客船の世界一、世界唯一は?【数字部門】

驚きの世界一が続々と! クルーズ客船の世界一、世界唯一は?【数字部門】
CRUISE STORY
クルーズストーリー
2022.02.25
世界に数多くあるクルーズ客船は、それぞれ特徴、個性がある。
他から抜きんでた「世界一」=ナンバーワンと、
その客船にしかない「唯一」=オンリーワンを紹介していこう。
今回は【数字部門】を紹介していく。

構成=クルーズ編集部
Q世界で最も多くの客船を有す船会社は?
カーニバル・コーポレーショングループ全体で91隻

保有船社の数と規模で、圧倒的トップに君臨

 

米国大手のカーニバル・コーポレーションが堂々のナンバーワン。91隻と数字にすると驚くが、傘下のクルーズラインを見れば結果にもうなずける。中核をなすカーニバル・クルーズ・ラインを筆頭にコスタクルーズ、キュナード・ライン、ホーランド・アメリカ・ライン、プリンセス・クルーズ、シーボーンなど。それぞれを見ても、傘下9社中5社が10隻以上の客船を抱える大会社である。

 

実は、カーニバル・コーポレーションは2020年10月までにグループ全体で計15隻の客船を処分することを発表している。大手船社として肩を並べるロイヤル・カリビアン・グループは、傘下にアザマラ、セレブリティクルーズ、ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(RCI)など6ブランドを有しているが、保有客船は合計62隻。同じく大手のノルウェージャンクルーズライン・ホールディングスは3ブランドで28隻。15隻の離脱で、カーニバルグループの運航能力は約10パーセント削減されることにはなるが、それでもこの結果となった。

 

ちなみに、運航会社単位で見た場合、RCIの26隻がトップだ。

 

独立系船社が大手に仲間入りするなど、クルーズ業界では吸収や再編成などはままあること。現在、新型コロナの感染拡大により、業界は最大の難局に立たされているなか、今後この勢力図が変わることもあるのかもしれない。

 

※保有客船数は2020年8月1日現在、船社ホームページに掲載されている客船をカウントしたもの

カーニバル・クルーズ・ラインの最新船「マルディ・グラ」
CRUISE GALLERY
カーニバル・クルーズ・ラインの最新船「マルディ・グラ」
Q客室のカテゴリー数が最も多い客船は?
「ノルウェージャンエスケープ」
(ノルウェージャンクルーズライン)
43カテゴリー

乗客のニーズに応えるため客室タイプの細分化、極まれり

 

乗客数の多い大型船、乗る人が多いほど、家族、3世代、友人同士などそのグループ構成は多様になるもの。近年の大型船は、そのさまざまなニーズに対応するべく、多彩な客室タイプを用意するのが主流となっているが、なかでもノルウェージャンクルーズライン(N CL)は一線を画している。

 

同社内で最多のカテゴリー数を誇るのが「ノルウェージャン エスケープ」(16万5157トン)、その数43。16万トン型のブレイクアウェイ・プラス・クラス第1船で、その後シリーズ第4船まで就航しているが、客室数が最も多い同船がカテゴリー数も最多であった。

 

NCLの客室はタイプの豊富さもさることながら、そのユニークさも目を見張るところ。

 

例えば、お一人さま乗客向け客室「ストゥーディオ」。コンパクトながら一人で過ごすには十分な設備と、一人向けの代金設定で人気が高い。そのほか、上級客室エリア「ザ・ヘブン」を利用できるスイートタイプや、スパを存分に利用したい乗客向けにはスパへのアクセスが良い「スパステートルーム」など。NCLが乗客の希望に寄り添う客室づくりに力を入れてきた結果が、この数に表れているといえる。

 

もうひとつ、居室のベッドの隣にジャクジーを設置していたり、ベッドが丸型、なんて客室もあったりと、カテゴリーにとどまらない個性もNCL客室の魅力だ。

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ザ・ヘブンのペントハウススイート。居室内にジャクジーがあるユニークな造り
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ザ・ヘブンのペントハウススイート。居室内にジャクジーがあるユニークな造り
Q近年、最も航海日数の長い外洋クルーズを行った客船は?
「インシグニア」(オーシャニアクルーズ) 180日間

ワールドクルーズを実施する客船は少なくないが、100〜1 2 0日程度の長さであることが一般的。そのなかで、群を抜いた航海日数を誇るのがオーシャニアクルーズの「インシグニア」(3万2 7 7トン)だ。同船が初めて180日間の世界周遊クルーズを行ったのが2015年のこと。以後、定期的にこの大スケールのクルーズを実施してきており、「180日間のワールドクルーズ」は同船の代名詞となりつつある。

 

インシグニア自体は約3万トンと小型だが、超ロングクルーズでも乗り飽きないのにはオーシャニアの定評ある食が一役買っているに違いない。毎日食べても飽きのこない絶品と、追加代金不要でスペシャリティー・レストランを利用できる点も大きいだろう。

 

頭ひとつ抜けているこの数字だが、近い将来、さらに更新されていきそうだ。

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Q最も速度が速い客船は?
「クリーン・メリー2」(キュナード・ライン)
最大29.35ノット

現在も大西洋横断クルーズを行う唯一のオーシャンライナーらしく、最大29.35ノットの巡航スピードを出すことができる「クイーン・メリー2」(QM2、14万9215トン)。ただし、サービススピードに限定して比較すると、QM2の26.5ノットに対し、0.5ノット上回る「チャイニーズ・タイシャン」(2万4427トン)に軍配が。どちらも俊足自慢の客船で間違いない。

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Q最も多く船名を変更した客船は?
「シルバー・エクスプローラー」(シルバーシー・クルーズ)
「セレスティアル・クリスタル」(セレスティアル・クルーズ)
8回
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Qライブラリーの蔵書数が最も多い客船は?
「クリーン・メリー2」(キュナード・ライン)約8,000冊

クルーズファンには言わずと知れた、洋上最大のライブラリーを持つ「クイーン・メリー2」。もちろんその蔵書数も同船がナンバーワン。進めど進めど天井から床までを本が埋め尽くす空間を見れば、誰もが納得するところだろう。日本語の書籍も置いているが、自力で探しだすのは至難の技かも(写真はクイーン・ヴィクトリアのライブラリー)。

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2020年10月号に掲載
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