【クルーズ予約前/予約後に役立つ】
アラスカクルーズQ&A
ハードルが高いのでは?と思う人もいるかもしれない。
ここではアラスカクルーズへの基礎知識、そして備えるべきことをQ&A形式で紹介していこう。
A:アラスカクルーズの期間は決して長くない。主に夏場、5月〜9月までだ。その時期に向けて多くの船会社がクルーズ船を配船している。一番のピークは6月中旬〜7月中旬。この時期は比較的暖かく、気候も安定している。天気にこだわるなら、この時期のクルーズを考えよう。
一方シーズンの始め、終わりはクルーズ代金が割引になることも。また9月に入ると運が良ければオーロラが見られることがある。
アラスカクルーズはカナダのバンクーバー発着やシアトル発着なら7泊からのクルーズが一般的。発着港での前後泊を考えて、9泊10日を確保するのがいいだろう。シーズンは夏、現役世代も平日5日間の休みがとれれば、週末と合わせて参加が可能だ。
最短では3〜4泊のクルーズもあるが、せっかく日本から行くとしたら、少しもったいないかもしれない。逆に長いクルーズだと10泊や14泊も。また寄港地が異なるコースをそれぞれ7泊で設定、14泊連続乗船できるクルーズを設定していることもある。
さらに横浜など日本発で北海道から太平洋を横断し、アラスカをめぐる片道クルーズも春・秋に設定されていることが少なくない。こうしたクルーズは最短14泊、20泊以上のものもある。
いま米国人を中心にアラスカクルーズは大人気だ。特にピークシーズンの6月〜7月は満船になるクルーズ船も少なくない。乗りたい船、気になるコース、さらに希望の客室があるなら、早めに予約するに越したことはない。2024年に関して、すでに船によっては数が少ないスイート客室などは満室になっていることもある。
2024年にアラスカクルーズに参加したいと思うなら、今から船やコースを考え、予約を入れても早すぎることはない。
アラスカに限らずだが、どの船会社を選ぶかは非常に重要だ。たとえ同じコースでも船会社が違えば、船内の雰囲気や体験できることは異なる。人気のエリアであるアラスカには、大小さまざまなクルーズ船が航行しており、選択肢はかなり多い。
もし夫婦二人で落ち着いたクルーズを希望するなら、キュナード・ラインやホーランド・アメリカ・ラインは選択肢のひとつだ。ほかにもプリンセス・クルーズもアラスカクルーズを多数行っている。もっとコンパクトで乗客同士の距離が近いクルーズを希望するなら、いわゆる小型船と呼ばれる船も選択肢に入れたい。
逆に施設が充実したにぎやかなクルーズを希望するなら、10万トン以上のサイズを誇る大型客船を選ぶ手もある。こうした船はプールやスポーツデッキなどを備え、船内で遊びスポットが数多くある。
こうした大型客船は欧米人などはファミリーで参加している乗客も多く、子連れ、三世代にも向く。
もし船選びに悩んだときは、“船の辞典”である本誌臨時増刊号「クルーズシップ・コレクション」を参考にしたり、クルーズ・コンサルタントがいる旅行会社に相談するのがいいだろう。
アラスカクルーズのコースは複数あり、どれにすればいいか頭を悩ますことがあるだろう。
定番の発着地はアメリカのシアトルもしくはカナダのバンクーバー。そのほか米国西海岸やアンカレッジ発/着などのコースもある。日数が限られているなら、発着地が同じクルーズのほうが、飛行機が往復利用でき、効率がいい。逆に時間にゆとりがあるなら、あちこち寄りながらの片道クルーズという選択肢もある。
寄港地の定番はケチカン、ジュノー、スキャグウェイ。多くのコースでこれらの寄港地が含まれている。
アラスカクルーズが他のエリアと違うのは、景観を眺める「シーニック・クルーズ」が航程の中に含まれていること。定番は世界自然遺産に登録されているグレーシャー・ベイだが、ここは一日に入れる客船の数に制限があり、コースに含まれてないこともある。起伏の激しい山々、ダイナミックな氷河がみられるグレイシャー・ベイに行くことが目的なら、コースに含まれているか確認しよう。
その他両岸に絶壁が広がるトレーシーアーム、グレイシャーベイの北部にあり北米で最大の潮間氷河であるハバード氷河、20以上の氷河が織りなすカレッジ・フィヨルドなどでシーニック・クルーズが行われる。どこでどんなシーニック・クルーズが含まれているのかがコースを判断するひとつの目安だ。自身はどんな景色を見たいのか、まず考えてみるのがいいかもしれない。
パッケージツアーのメリットは、日本人の乗客でのグループであり、日本語の添乗員やガイドがつくこと。外国船の公用語は英語だけに、語学に不安がある人は頼れる存在がいることに大きな安心感があるだろう。また多くのクルーズ船でアラスカの野生動物に詳しい専門家などが乗船しており、船内で英語レクチャーが行われる。こうしたアラスカについての知識も、パッケージツアーなら日本語でサポートが受けられて知識欲も満たせるだろう。
一方でパッケージツアーのデメリットとして、自分の行きたいコースや日程のパッケージツアーがないことがある。その場合は個人旅行という選択肢が上がってくるだろう。
個人旅行であれば、好きなフライト、好きなコースを選べる自由がある。
自分がどんなクルーズをアラスカに求めるのか、どちらが向いているのか考えて選びたい。悩んだらまず気になるツアーを設定している旅行会社に相談してみるのもひとつの手だろう。