オリジナルチャータークルーズで、東日本地域のクルーズファンを開拓〈日立ポートサービス〉

国内で販売されたクルーズ商品のうち、特にオリジナリティーにあふれ、日本のクルーズマーケット拡大に貢献したものなどを表彰する「クルーズ・オブ・ザ・イヤー」（日本外航客船協会主催）。

今回、栄えある優秀賞に選ばれたのが、日立ポートサービス（日立埠頭）の「にっぽん丸 大洗発チャータークルーズ」だ。

茨城県日立市を拠点とする同社では、地元・大洗港区発着のクルーズを年数回、企画実施している。コースによってはキャンセル待ちが出るほどの人気だという。

今回の受賞理由は、茨城県はもとより、近隣の千葉県・栃木県・群馬県・福島県・宮城県など東日本エリアのクルーズ需要の拡大と掘り起こしに貢献したことが高く評価されたもの。

まず「港への行きにくさ」を解消すべく工夫を凝らした。車社会という地域特性を考慮し、発着港の埠頭に無料駐車場を完備。さらに北関東・南東北各地から大洗港区までは往復送迎バスを運行することなどにより、クルーズ参加へのハードルを下げることに成功した。チャータークルーズの船内では地元・大洗町の特産品を提供するなど、地元活性化にも貢献している。

一度参加した乗客が「クルーズって楽しいのよ」と友人を連れてリピートすることも多く、地元のマーケット拡大に好循環が生まれている。

受賞を受けて同社の寺門達也クルーズデスク室長は「地域のお客さまにクルーズの魅力を広めたいという想いでやってきたことが報われて、本当にうれしく思います」と喜ぶ。

つくり手のクルーズへの熱い思いは、確実に地元の人たちに届いているようだ。

■日立ポートサービス