ノルウェージャンの船が、アジアの海に戻ってきた!
日本各地を含め、約6カ月間、季節に合わせて太平洋の国々をめぐっている。
日本&アジアクルーズなら「NCLの船で」という選択肢も増えそうだ。
■のんびりくつろげる船で、魅力的&刺激的な寄港地へ
カラフルな船体ペインティングをした「ノルウェージャン ジュエル」が東京港に寄港したのは2023年10月19日のこと。米国シアトルを出航後、北太平洋を横断し、NCLの客船が3年ぶりにアジアの港に姿を現した。
同船はその日に東京港を出航、日本8港と台湾の花蓮に立ち寄り、基隆までの10泊クルーズを行った。その後東南アジアで約10日間のクルーズを数回行い、3、4月は再び東京発仁川(韓国)着で日本をめぐるコースと寄港地が若干違う逆コース、そして東京発着クルーズを行う。5月と秋には「ノルウェージャン スピリット」が同様のコースに配船される予定だ。
となると、人気の日本周遊クルーズの選択肢に今後はNCLの船という選択肢も入ってくる。NCLのアジアクルーズとはどんな感じなのかを知りたくて、台湾〜シンガポールの12日間6カ国をめぐるクルーズの、台湾〜マニラまでの区間乗船を体験してみた。 3泊4日と日程が短いのもあるが、ドレスコードや食事の時間、ダイニングが自由なNCLの「フリースタイルクルージング」は荷物がとにかく少なくてすんだ。 船内はモダンに改装されているが基本的に落ち着いている。
このクルーズの乗客はアメリカからが64パーセント、オーストラリア15パーセント、カナダとイギリスからが7パーセント、そして出航地の台湾からも約5パーセントの101人が乗船しているという。少数派だがイタリアやブラジルからの乗客もいた。
寄港地は台湾、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、ベトナムで数カ所ずつ。聞き慣れない港も数カ所あり、活気やにぎわいのあるところが多そうだ。そんな刺激的な寄港地体験の後は、多くの施設が揃う新造船より同船のようなシンプルな船のほうがくつろげるのだろうなと、船内を歩きながら納得がいった。航海日も2日あるので適度に船上でのんびり過ごせる。
■お好きな時間に個性派レストランでお好きなものを
NCLのフリースタイルクルージングの魅力のもうひとつは、食事場所や時間も自由なところだ。 基本的に朝と昼はメイン・ダイニング、ビュッフェ、時間差でプールサイドのグリルコーナーが利用できる。
夜は無料のレストランが5つ。インターナショナルなコース料理を提供する「ツアーズパレス」と「アズラ」。ビュッフェの「ガーデンカフェ」、アイリッシュ・パブでパブ料理がいただける「オシーハンズ バー&グリル」、そしてアジア料理の「チンチン」。
日本を含むアジア人にありがたいのが、アジア料理のレストランも無料ということ。前菜には春巻きやワカメサラダ、中華系スープ2種類、麺類(焼きそばやうどんなど)、デザートもあんこ系スイーツ&抹茶アイスなどもあって、意外に欧米人も多く利用している。
もう一つは24時間営業のアイリッシュ・パブ。フィッシュ&チップスなどの気軽なパブ料理だが小腹が空いた時にいつでも立ち寄れるのもうれしい。ビュッフェもオーストラリア人が好きなミートパイが出たりと種類豊富。 クルーズが10日間前後と長めなので、有料のレストランもいくつか試してみたい。
有料レストランはフレンチ、イタリアン、ブラジル料理、ステーキハウス、鉄板焼き、寿司バーの6カ所で、これらは要予約。レストランによってコースやアラカルトがあるので料金もそれぞれ。
ブラジル料理「モデルノ シュラスカリア」は鉄串刺しでグリルした色々な肉をテーブルで好きなだけ切ってくれるので雰囲気も味も楽しめる。 その時の気分やお腹の空き具合で料理や時間を自由に選べるのは本当にストレスフリーだ。