ラグジュアリーなリバー船で、自然息づくアマゾン川を航く
アクア・エクスペディションズ「アクア・ネラ」乗船記【後編】

ラグジュアリーなリバー船で、自然息づくアマゾン川を航く アクア・エクスペディションズ「アクア・ネラ」乗船記【後編】
CRUISE STORY
クルーズストーリー
2024.09.04
秘境アマゾン――日本人にとってアマゾンはそんなイメージがあるだろう。
ラグジュアリーなサービスと、美食の国ペルーの料理を提供する
アクア・エクスペディションのリバー船「アクア・ネラ」でアマゾン川クルーズに出かけると、
時にそれは正しく、時にそれはイメージであることがわかった。
写真・文=斎藤正洋
【Day3】アマゾンと呼ばれる、その上流のウカヤリ川へ

アマゾン川に注ぎ込む上流の大河のひとつがウカヤリ川。夜のうちに船ははさらに80キロメートルほど上流に移動し、ウカヤリ川をめぐる。

 

人の手の入らない大自然がある場所だが、実は先住民との共生も進んでいて、川沿いには小さな村が多数あるとのこと。ウカヤリ川はそのまま上流に600キロメートル(航行距離であれば1500キロメートルほど)、首都リマから北東に300キロメートルの川沿いの街アタラヤという車で行ける街に着く。実はアマゾンは人間が原始から暮らしていた場所だと発見できた。

 

早朝のウカヤリ川の水面。まだ暑くない時間にボートを走らせると本当に気持ちのいいエクスペディションができる。鏡のような風景は神秘的だった。

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支流に入って水面を見ると、モネの絵画を想わせるシーンに出会う。アマゾンは実際のところ荒々しい自然ではなく、繊細な面が多々ある。

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●原住民の村を訪ねる

 

冒険好きの人には申し訳ない思いもするが、先住民も意外に現代的な生活をしている。大きめの村に行けば、簡素な家だが電気が通っていて、ちょっとした商店やサッカー場もある。村人はナイキなどブランドのTシャツを着ていたりもする。

 

メディアが作り上げた「新たに発見された未開の地の原住民」という場所は、きっと普通の旅ではたどり着けない(本当かどうかも怪しいが……)。いずれにしても一番の興味は人類はどこでも住めて、すごいと感じることだった。

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●絶妙なエンパナーダのランチ

 

ランチに船に戻る。南米の定番料理エンパナーダ! 南米版の揚げパンだが、肉の美味しさがしっかりある素材と味付け、野菜と肉のバランスなど絶妙だった。昼から赤ワインを飲みながら、ぜいたくを感じている。

 

デザートのケーキも絶妙。アマゾンのナッツを使ったチョコレートはいろいろな味が口に広がる。

●タランチュラ!アナコンダ! ジャングルの深部へ

 

猛毒の大グモや大蛇が生息するジャングルで宝を探す――本日のエクスカーションはそんな趣だ。やはりこれが人の心を動かすザ・冒険の醍醐味だろう。未だに映画『インディ・ジョーンズ』が作られていることを思い出す。

 

3つにチームを分けたジャングル歩きがスタートした。無線で連絡を取り合いながら、タランチュラやアナコンダを探す。現実的には人を飲み込むサイズの大蛇や巨大グモは出会わない。あれはハリウッドの創造物だということがわかる。むしろ自然の中にいる姿は凛々しい印象だった。

【Day4】小動物の楽園へ

地上最大のジャングル、アマゾンには大型哺乳類がほとんど存在しない。それは全域に木が生い茂り、動物が大型化するメリットがあまりなかったからのようだ。そのため鳥や木の上で暮らす動物、昆虫が生息しやすい環境になっていた。小動物の楽園を訪ねていこう。

 

●「危険な魚」ではない! ピラニア釣り

 

日本では恐怖の淡水魚的なイメージを持たれているピラニアだが、アマゾン川ではいたるところに生息している。これまたハリウッド映画の「溺れた人間を集団で襲い骨だけにする」ようなシーンが浮かぶが、実はかなり臆病な魚で、基本的には自分より大型の動物には寄ってこない。

 

ただ、血の匂いで興奮するらしく、動物園でもあえて興奮させて、水面が盛り上がるほどの食らいつかせることがある。ただアマゾン川のエクスカーションでは、どの船でもピラニア釣りは定番で、「危険な魚」という認識ではないようだ。

ピラニア釣りの竿は、枝の先に針をつけただけのもの。少し大きめな肉をつけると、簡単に引いてくる。5分もしないうちに釣れ始めた。ピラニア自体、タンパク質が豊富にある
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ピラニア釣りの竿は、枝の先に針をつけただけのもの。少し大きめな肉をつけると、簡単に引いてくる。5分もしないうちに釣れ始めた。ピラニア自体、タンパク質が豊富にある
結婚記念日に乗船していたというコロンビアのカップル。アマゾンは南北アメリカ大陸では観光地として知られている。日本人にとっての屋久島といった感覚のようだった
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結婚記念日に乗船していたというコロンビアのカップル。アマゾンは南北アメリカ大陸では観光地として知られている。日本人にとっての屋久島といった感覚のようだった
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