【特集】“驚き”と“くつろぎ”が詰まった
光の新造船、サン・プリンセス
プリンセス・クルーズでは初めてのLNG燃料客船であり、「スフィア・クラス」と名付けられた。
婉曲したガラスに包まれた革新的なデザインを採用、船内も驚きに満ちている。
プリンセスの意気込みと新しい試みを紹介しよう。
特別なエンターテインメント
新生「サン・プリンセス」で最初に触れるべきことは、その船型だ。船に乗り込もうとする時に目に飛び込んでくるのが船体中央に、まるでガラスの球体が埋まったような外観に目を奪われる。この中に3層吹抜けのアトリウム「ピアッツァ」があり、各フロアに座席がぐるりと取り巻く。7デッキ中央でゲームやダンスなどのショーなどが行われるが好きなフロアのイスに座って眺めることができる。 さらにその周囲には仕切りのないレストランやカフェ、バーがあり、自由に座れるソファなどもあるので、ついこのエリアに来てしまう。何もせずともイベントや外の景色が満喫できる。同船は「スフィア・クラス」の第1船目(※)で、まさに“球体”の船なのだ。
もうひとつは船首最上部にある「ザ・ドーム」。総ガラス張りの壮大な多機能施設だ。朝はヨガ教室があったり、日中は日向ぼっこなど自由に利用できる。そして夜はサーカス・エンターテインメント集団「シルク・エロワーズ」によるアクロバットショーが行われる。正面の巨大LEDパネルや舞台装置、ライトと音楽と共に繰り広げられるショーは幻想的で圧巻だ。
しかし同船のエンタメはこれだけにとどまらない。他船でシアター(劇場)と呼ばれるものが、最新の技術を駆使し変幻自在にステージの構造を変えられる「プリンセス・アリーナ」として存在する。270度が席で囲まれ、立体的で躍動感のあるさまざまなショーが行われるのだ。長方形の劇場と違い、舞台装置や演出も凝っていて観客をぐいぐいと引き込んでいく。
世界的トレンドで、没入感な体験ができる施設が増えているが同船は各所にそんな仕掛けが多い。
■見逃したくない貴重な体験
クルーズなので寄港地や航海も楽しみたいが、同船には貴重な“食&エンタメ”があるので、見逃さないようにしよう。というのも、ハリウッドの会員制クラブ「マジック・キャッスル」と提携した「スペルバウンド・バイ・マジック・キャッスル」があるのだ。
スペルバウンドは特別なディナー後、ビクトリア調の秘密の部屋へ案内される。そこで芸術的なミクソロジーを飲みながら、時にテーブルマジックなどを見る。時間が来ると小さな劇場型部屋へ移動し、さらに魅惑なマジックの世界に誘われていく。この没入体験は少人数しか参加できないため、クルーズの予約後すぐにインターネットなどで申し込まないといけないほどの人気ぶりだとか。
またカジュアル・ダイニングの「オマリーズ・アイリッシュ・パブ」ではアイリッシュ音楽と共にユニークなドリンクやフード、「グッド・スピリッツ・バー」でも、有名なミクソロジストが考案したドリンクやユニークなイベントが不定期に開催されているので、船内新聞やアプリで情報収集したい。
【ザ・ドーム】
ドームには250席を完備。ステージ中央のプールは船首の「シー・ビュー・テラス」のプールと繋がっている。ドーム入り口には“水”をテーマにした「カスケード・バー」でユニークなカクテルが飲める
【プリンセス・アリーナ】
最新の舞台装置に加え、270度が席に囲まれているのでステージとの一体感が生まれる。歌とダンスのショーでは一緒に踊り出す観客も多い
【ピアッツァ】
3フロア吹き抜けで円型ソファが周囲を囲む。中央には大きなLEDモニターが。キャプテン主催のウェルカム・パーティーもここで行われる。日中は両面の円形ガラスから光が差し込んで明るい
【スペルバウンド・バイ・マジック・キャッスル】
ハリウッドにあるマジックの聖地(会員制クラブ)が船上に。船内の異空間に紛れ込んだような没入体験がかなう。少人数制なので乗船前の予約(プリンセスのアプリ)が必須!
【オマリーズ・アイリッシュ・パブ】
カジュアル・ダイニングのひとつだがビールやパブ料理だけでなく、生のアイリッシュ音楽を聞きながらユニークなフードとカクテルも楽しめる
【グッド・スピリッツ・アット・シー】
著名なミクソロジスト考案のカクテルを作る過程を見ながら味わえるイベントがある。また元王室専属のシェフがビデオでエリザベス女王などに提供したロイヤル・アフタヌーン・ティーのストーリーを語りながら実際に味わえるイベントも(航海日・不定期開催)