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ゲンティン香港の元会長、新ブランドでクルーズ事業復活へ
2022.05.19
外国船社
ゲンティン香港のタン・スリ・リム・コック・タイ元会長兼CEOが新ブランド「リゾート・ワールド・クルーズ」を立ち上げ、クルーズ事業を復活させる。新たな運航船はドリーム・クルーズの「ゲンティン・ドリーム」(約15万トン、写真)で、6月15日からシンガポール発着2~3泊の無寄港クルーズを実施する。5月18日から予約を開始した。9月30日以降はマレーシアやタイ、インドネシアに寄港する2、3、5泊のコースも予定している。
同社ではリム・コック・タイ氏が会長を務め、ゲンティン香港の幹部だったコリン・アウ氏とマイケル・ゴー氏がそれぞれCEOと社長を務める。同社の親会社は8カ国でカジノなど46施設を展開し、リム・コック・タイ氏がオーナーを務めるリゾート・ワールド。同船は2020年1月から交通銀行(中国)が所有しており、リム・コック・タイ氏は「チャーターを実現させてくれた銀行の支援と信頼に感謝する」と述べている。
ゲンティン香港は東南アジアで総合観光事業を手掛け、1993年にスタークルーズを創設。2015年に日本郵船からクリスタル・クルーズを買収してラグジュアリー市場に進出。同年にプレミアム・クラスのドリーム・クルーズを立ち上げたほか、リバークルーズや航空事業も手がけるなど拡大路線をとった。コロナ禍で本業の総合観光事業が打撃を受けたほか、クルーズ客船も長期間の運航停止を余儀なくされ、今年1月に会社清算を申請。その後、リム・コック・タイ氏がクルーズの新ブランドを設立し、クルーズ事業復活を計画しているとの憶測が飛び交っていた。
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