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シーボーン・ベンチャー、南極氷上で命名式
シーボーン・クルーズは11月20日、同社初の探検船「シーボーン・ベンチャー」(2万3000トン、乗客定員264人、乗組員120人)の命名式をウェッデル海の海氷上で行った。世界的な冒険家、アリソン・レバイン氏が正式な命名者としてバーチャルで式典に出席、クルーズに参加した乗客200人が名誉命名者として立ち会った。伝統の儀式に習って、乗組員はワインの代わりに氷のボトルを船体で割り、命名を祝った。
同船はイタリアのマリオット造船所で竣工後、今年7月にノルウェーのトロムソから営業航海に就いていたが、シーボーンは探検船の命名に最も相応しい場所として南極の氷海を選び、今回のイベントを計画した。
南極大陸ではハイキングやゾディアックツアーを企画し、野生動物の専門家、科学者、歴史家、ナチュラリストら26人が引率する。2022年11月から2023年2月にかけて、「シーボーン・ベンチャー」は南極大陸、サウスジョージア島、フォークランド諸島へ11日から22日間の航海を実施。南極半島では、ゾディアックを使った上陸やクルージングを毎日行う予定。また、カヤックや船上潜水艇(6人乗り2隻)などによるオプショナルツアーも用意している。2023年春から夏にかけて同船はアマゾン、アイスランド、グリーンランド、北極圏へ移動。2023年8月27日には、大西洋から太平洋に抜ける23日間の北西航路横断に挑戦する。
「シーボーン・ベンチャー」は全室ベランダ付きのスイート仕様。シーボーンの他船と同様、オールインクルーシブによる世界最高レベルのサービスを提供。極地の氷海を航行するため、「PC6ポーラークラス」と呼ばれる安全基準を満たし、設計、建造、装備、運航など多岐にわたって厳しい要件をクリアしている。同船は7段階あるクラスの上から2番目に位置し、耐氷規則上位の船とされる。