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コスタ・グループ、メタノール燃料船へ前進
コスタ・グループと大手メタノール生産会社プロマンは、メタノール燃料船による温室効果ガス削減の取り組みを推進していくこで合意した。16日発表したもので、持続可能なメタノールの供給を改善し、既存船の改修に道を開くとともに、メタノールを燃料とする新造船への投資を増やすことで、両社は船隊のエネルギー転換と脱炭素化を加速させる。
メタノールは硫黄酸化物などの大気汚染物質をほとんど含まないため、クリーン燃料として注目されている。メタノールは広く入手ができる上、近い将来、ライフサイクルを通してエミッション・フリーとなる可能性があると期待されている。メタノールは扱いやすい特性から、温室効果ガス削減目標を達成するための主要な代替燃料として浮上しており、その活用は新造船、既存船を問わず一つのテーマとなっている。
プロマンは「メタノールを燃料として使用するために既存船を改造する技術は今日、利用可能になっている。メタノール燃料船は温室効果ガスの排出を明らかに削減・除去することができ、主要港や航路の大気環境の改善に即座につながる。メタノールのバリューチェーン全体に関する当社の専門知識を提供し、コスタ・グループの意欲的な目標の実現に貢献できる」と述べている。
コスタ・クルーズとアイーダ・クルーズを運営するコスタ・グループ(カーニバ・コーポレーション傘下)は既に4隻のLNG燃料船を運航する一方、船隊のほとんどに陸上電源接続装置を装備するなど、環境保全に積極的に取り組んでいる。また、バイオ燃料を使った最初のテストも実施している。同社は「クルーズ船でメタノールを燃料として使用できるようにすることで、コスタ・グループとして2050年までに船隊のカーボン・ニュートラルを達成するという目標に向けて大きな一歩を踏み出した」としている。