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全国クルーズ活性化会議、第12回総会開催し、国と船社に要望書を提出

2023.08.03
業界

全国クルーズ活性化会議(会長:久元喜造神戸市長)は2日、都内で第12回総会を開催した。対面での総会は4年ぶり。全国クルーズ活性化会議は、全国レベルでクルーズ振興や誘致に必要な情報の共有や意見交換を行うとともに、各地域に共通する課題の解決を図って港を通じた地域振興や経済の活性化につなげることを目的としている。

 

同会議では国やクルーズ船社に対する要望書案などを承認した。要望書には、円滑なクルーズ旅客の受け入れに向けたCIQ(税関・出入国管理・検疫)体制の強化や、寄港地の多様化などを盛り込んだ。

 

開会冒頭、久元会長は「3月から国際クルーズが再開され、多くの港でクルーズ船が見られるようになった。港の活気、地域の元気が戻りつつあり、ありがたく思う。さらなるクルーズ活性化に向けてはCIQへの体制強化が重要。海外船社へのプロモーション、新たな寄港地の開拓ならびに寄港地観光の質の向上など、引き続き官民一体となった取り組みが重要だ。必要な施策について、国、クルーズ船社に要望を伝える」と述べた。

 

続いて石井浩郎国土交通副大臣があいさつに立った。「今年度の日本へのクルーズ船の寄港回数は1800回を数え、コロナ前の6割程度まで回復する見込みだ。さらに富裕層向けの上質なクルーズの寄港が増えている。今後はインバウンドへの地方への誘客をすすめるため、外国の客船が寄港する港を現在の67港から100港を目指す」と述べた。

 

国に対する要望としては、クルーズの振興に向けてクルーズ船の長期的かつ安定的な寄港の確保、世界に誇る国際クルーズ拠点の形成を図るために必要なハード・ソフト両面からの支援を求めた。CIQ体制の強化に加え、上質な寄港地観光の造成促進やクルーズ船で寄港地の地場産品を提供する仕組みづくりなど地域経済効果の最大化に向けた支援を要望した。さらに、クルーズ関連港湾施設と受け入れ設備の充実に対する戦略的・重点的な予算の確保や整備の推進、国内外へのクルーズプロモーションと船舶航行安全対策に対する支援も求めた。

 

クルーズ船社に対しては、クルーズ市場の拡大を図るため、地域経済効果の最大化に向けた寄港地観光の質を向上させることや、寄港地の多様化に取り組むことを要望した。さらに寄港先に対する適切な予約申請や受け入れ施設の利用に関する理解、船社から地元自治体への情報提供と船内での地元観光情報などの提供機会の確保、寄港前や寄港中の港湾管理者との緊密な連絡体制の構築など安全・安心の確保に向けた対策の実施も求めた。

 

画像は左から会長である久元喜造神戸市長、要望書提出の様子

全国クルーズ活性化会議、第12回総会開催し、国と船社に要望書を提出
全国クルーズ活性化会議、第12回総会開催し、国と船社に要望書を提出
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