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MSC、病院船の新造に向けマーシーと合意

2024.04.23
業界

MSCグループ、MSC財団、非政府組織(NGO)のマーシー・シップス・インターナショナルは22日、新たな病院船の建造に向けて協力して行くことを明らかにした。新造船は乗客乗員約600人を収容できる居住区を備え、病院施設は2デッキ、7000平方メートルに及び、6つの手術室や研究室、シミュレーション・ラボなど最先端のトレーニング・スペースを配置する。

 

MSCグループおよびMSC財団会長のジャンルイジ・アポンテ氏、MSCグループ社長兼MSC財団理事のディエゴ・アポンテ氏、マーシー・シップス創設者のドン・スティーブンス氏が今月8日、MSC財団からの寄付により、この新しいプロジェクトを開始することで最終合意したもの。病院船の増強によりマーシーは、サハラ以南での外科医療と現地での外科教育を拡充する。

 

MSCとマーシーは2011年以来のパートナーで、MSCグループは後方支援と港への物資のコンテナ配送を担っている。アフリカのMSCのチームは港湾インフラの整備、ターミナル運営をはじめ、物流、保管、内陸輸送サービスまで多岐にわたり支援を展開している。新造船建造に向けてMSCは、マーシーのニーズに合わせ共同で設計開発を進めてきた。

 

マーシー・シップスは1978年に創設された信仰に基づく国際的な慈善団体。安全な医療を受けられない人々に無料の手術や医療サービスを施しており、現在は「アフリカ・マーシー」(1万6572トン)と「グローバル・マーシー」(3万7856トン)の2隻の病院船で展開している。

 

船には毎年、60カ国以上から3000人以上のボランティアが乗船し、外科医、歯科医、看護師、保健トレーナー、調理師、エンジニアらが活動に従事。これまで、11万7000件以上の外科手術を行い、5万4300人を超える地元の専門家に追加のトレーニングを提供している。マーシーは過去30年間はアフリカ諸国との提携に全力を注いでおり、医療インフラの建設も支援している。

 

写真提供:MSCクルーズ

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