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RCIが日本向けクルーズ再開、博多港で記念式典
ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(RCI)が日本向けクルーズを再開した。コロナ禍で北東アジアクルーズ市場での配船を取りやめたが、再び参入を開始した。RCIは4月29日、再開を記念した式典を、博多港に寄港した「スペクトラム・オブ・ザ・シーズ」(16万9379総トン)の船内で開催した。
RCIはロイヤル・カリビアン・クルーズ・リミテッド(RCCL)の中核会社。上海や天津発着で主に日本に寄港するコースを販売していたが、コロナ禍で客船を中国発着から他のクルーズエリアに変更していた。昨今のポストコロナの状況から北東アジアクルーズを再開することとした。再開第1弾が「スペクトラム」の上海発着クルーズ。29日に博多港中央ふ頭に接岸した。
式典でウー・ヒュミン船長があいさつ。「きょうは特別な日だ。みなさんの力で4年ぶりに寄港できて感謝したい。福岡市に寄港再開できて乗客は喜んでいる。北東アジアにやっと戻ってきた『スペクトラム』だが、さらにクルーズを盛り上げるよう、スムーズな効率・運用をお願いして、いっしょにやっていきたい」と述べた。
RCCLアジアのジナン・リュウ会長は、「この4年戻ってこられる日を待っていた。きょうは新しい未来に続く歴史的な1日だと思っている」と再開を歓迎。「10年前の中国の乗客の観光と言えばショッピングだった。しかし、私たちは様々なツアーを作って観光の質を上げていきたい」とクルーズでの観光について言及。「乗客が満足するだけではなく、寄港地のみなさんに還元できる観光をと思っている」とした。また、入国審査手続きのためのカウンターを増設して時間短縮することも求め、「乗客、福岡市にとって良い関係となるようにしたい」と語った。
来賓として福岡市の中村英一副市長は「ロイヤル・カリビアン社と福岡市のご縁は2008年に初寄港してもらったことに始まる。4年3カ月ぶりの博多寄港で厚く感謝する。福岡市の美しい景観、歴史、文化、食など魅力を提供したい。これからは、お互いが納得のいく形で事業展開することで、より多くの乗客にクルーズ船社と福岡市の魅力を知ってもらうようにしたい」と再開を歓迎した。次に両者で記念品の交換が行われた。写真は、左が博多港に入港した「スペクトラム」、右は式典後の関係者による記念撮影。