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シアトル港、カーニバルと10年間の優先停泊協定

2024.06.27

シアトル港湾委員会は25日、カーニバル・コーポレーションとの10年間(2024年〜 2033年)の優先停泊協定を承認した。この協定には、アラスカクルーズ・シーズンにシアトルを母港とするカーニバル・クルーズ・ライン、プリンセス・クルーズ、ホーランド・アメリカ・ライン、キュナード・ラインが含まれる。

 

同委員会は「この長期契約は、港湾がパートナーと協力してゼロ・エミッションの持続可能な目標を達成する道をサポートするとともに、地域経済の発展の機会を提供し、クルーズによる地域への経済効果を高めるもの」としている。協定は、双方が合意すればさらに5年間(2034〜2038年)延長できる。

 

内容は、シアトル港とカーニバルが締結した以前の協定に基づいている。今回の合意による収益は10年間で1億8600万ドル、乗客数は年間最低55万人が見込まれ、15年間に協定が延長された場合は、2億7300万ドルにまで拡大する可能性があるとしている。

 

協定では陸上電源接続やバイオ燃料使用の推進、地元サプライヤーとの提携強化、クルーズ前後泊の促進、教育、労働力開発の支援などを盛り込んでいる。シアトル港は2027年までに、全てのクルーズ船に陸電を供給することを目指しており、カーニバルはこの目標達成に向けて、他社にも利用促進を働き掛けるなど全面的に協力する。

 

2006年、シアトル港はカーニバルの投資により、北米で初めて2つのクルーズ・バースに陸上電源を整備。現在では同港に寄港する全クルーズ船の66%にプラグイン設備が備わっている。

 

2023年のカーニバルのシアトル寄港は、同港のクルーズ船寄港の約半数に当たる140回。陸電を利用したのは、すべてカーニバル傘下の船だった。2024年は6隻、2025年には7隻がシアトル拠点に展開する予定で、停泊中は全船に陸電供給が可能としている。

 

写真提供:シアトル港

シアトル港、カーニバルと10年間の優先停泊協定
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