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「シーボーン・パシュート」、キンバリーで伝統的所有者が命名
シーボーン・クルーズは6月29日、「シーボーン・パシュート」(2万3615トン、乗客定員264人、乗組員120人)の命名式を行った。
キンバリー・クルーズの途次、訪問先のングラ・ジャー島で命名式典を開催。乗客が乗ったゾディアックボートがパシュートの横に整列する一方、乗組員がデッキに並ぶ中、ウナンバル・ガアンベラ・トラディショナル・オーナー(伝統的所有者)が正式に命名した。先住民の伝統的所有者が船の名付け親になったのは、これが初めて。
祝賀ムードに包まれたこの日、乗客はウナンバル・ガアンベラに古くから伝わる煙の儀式に参加したり、伝統的な物語、歌や踊りふれたり、古代の岩絵遺跡を訪れたりするなど、アボリジニの文化と歴史に浸った。命名式はウナンバル・ガアンベラ語と英語で行われ、この土地を祝福し敬意を表すため、伝統儀式のボトル割には、ングラの砂で覆われた砂糖で作られた特製ボトルが使用された。
ウナンバル・ガアンベラ・アボリジナル・コーポレーションのキャサリン・グーナック会長は、「私たちにとってこの土地で生活し、働くことは重要である。この地で生活し、自分たちの言葉を話しているとき、私たちは健全だ」とし、シーボーンの支援に謝意を表した。
命名場所にキンバリーを選んだことについてシーボーンは、「持続可能な観光への投資として、ウナンバル・ガアンベラとの永続的な関係を築く機会となる。関係構築は、環境と地域社会に対するシーボーンの管理と責任を示す象徴的な行動」としている。
提携の一環として、シーボーンはガアンベラが自立した産業を発展させ、地元アーティストによる美術工芸品を生産し販売できるよう寄付を行っているほか、真珠貝やさまざまな画材、研磨材を寄贈するなど、年間を通じて持続可能な取り組みを促進している。
写真提供:シーボーン