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ディズニー・クルーズ2028年日本で始動、新造日本籍船で2泊~4泊クルーズ実施へ

2024.07.09
外国船社

東京ディズニーランドの運営などを行うオリエンタルランドは9日、日本を拠点とするディズニークルーズを展開することを決議し、ディズニー・エンタープライゼズ・インク(ディズニー社)と日本を拠点とするクルーズ事業に関するライセンス契約を締結したと発表した。

 

同社は2028年就航予定で、「ディズニー・ウィッシュ」をベースとした約14万トンの新造船を就航させる。船籍は日本とする予定。航路としては首都圏の港を発着する2泊~4泊の短期航路が中心。総客室数は1250室、乗客定員は4000人、乗組員数は1500人。就航時には日本最大の日本籍船となる。新造船の建造費・開業準備費を含めて、総投資額は3300億円とした。

 

造船所は「ディズニー・ウィッシュ」と同様のマイヤー・ベルフト造船を予定。日本船籍にすると理由としては、吉田謙次代表取締役社長兼COOは、「顧客のニーズに合った無寄港で短期のクルーズができること」を理由として挙げた。就航当初は船内を堪能する無寄港のクルーズが中心となるという。

 

料金は一部を除き、通常のクルーズと同様、食事やエンターテインメント代金などを含むオールインクルーシブにする。通常の客室で一人当たり10万~30万円の価格帯を想定。顧客はディズニーランドと同様のファミリー層、インバウンド層を想定しているという。さらにコンシェルジュサービスがつく客室やスイートルームなど上級客室も設置する構想があるという。

 

就航後は年間総客数は約40万人を想定、売上高は約1000億円を見込む。 営業利益率は就航から数年後には既存のテーマパーク事業と同レベル、20パーセント程度を考えており、オリエンタルランドグループの成長を後押しするものとしている。

 

テーマは「ファミリーエンターテインメントクルーズ」。同社は東京ディズニーリゾート事業を通じて、非日常の空間と体験を提供してきた。今後は船旅においてもディズニーならではの非日常体験を展開し、新たな価値体験を創出するとしている。

 

もともとオリエンタルランド社は舞浜の事業以外にも次なる展開を考えていたという。今回の決断の背景には、日本におけるクルーズ市場に成長が見込めることに加え、これまでのテーマパーク事業やホテル事業で養ってきた運営ノウハウやディズニー社との強固な信頼関係という強みを活かせるということがあった。クルーズ事業は企業理念に沿っており、既存の事業の価値を向上できるものであり、同社の成長基盤になるかという観点で鑑みてもクルーズ事業が最適だと考えたと明かした。

 

写真は記者会見に登壇した左からミッキーマウス、株式会社オリエンタルランドの吉田謙次代表取締役社長兼COO、高野由美子代表取締役会長兼CEO、加賀見俊夫代表取締役取締役会議長、ニューエクスペリエンスポートフォリオ兼ディズニーシグネチャーエクスペリエンスのトーマス・マズルームプレジデント、ディズニー・クルーズラインのシャロン・シスキーシニアバイスプレジデント兼ゼネラル・マネージャー、ミニーマウス

ディズニー・クルーズ2028年日本で始動、新造日本籍船で2泊~4泊クルーズ実施へ
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