News

RCL四半期決算発表、通期見通し上方修正、復配へ

2024.07.26
業界

ロイヤル・カリビアン・グループ(RCL)が25日発表した2024年第2四半期(4〜6月)の決算によると、企業評価の指標の一つとなる1株当たり利益(EPS)は3.11ドル(前年同期1.70ドル)、調整後EPSは3.21ドル(同1.82ドル)と大幅に上昇した。同社は通期の調整後EPSの見通しを、前年度比68%増となる11.35〜11.45ドルの範囲に引き上げた。

 

また、RCLの取締役会は9月末時点の株主に対して、10月11日に1株当たり0.40ドルの配当金を支払うと言明した。配当再開は2020年第1四半期以来となる。パンデミック後に復配する上場クルーズ会社は同社が初めて。

 

第2四半期の売上高は41億1100万ドル(前年同期比17%増)、純利益は8億5800万ドル(同86%増)だった。この結果、需要拡大、大幅な収益改善により上半期(1〜6月)は売上高78億3800万ドル(同22%増)、純利益は前年同期の約3倍に当たる12億2200万ドルを計上した。期中の乗船率は108%だった。

 

RCLは3つの目標として、3桁のAPCD(利用可能な乗客クルーズ日数)当たりの調整後EBITDA(金利、税金、償却前利益)、10%台のROIC(投下資本利益率)、2桁の調整後EPSを目指していたが、6月末までの過去12カ月間ですべてクリア。計画より18カ月早く目標を達成した。

 

需要と価格環境は、引き続き好調。予約数は2023年の同時期に比べ増加しており、価格水準は過去最高を記録した。2024年に実施するクルーズの予約数は、同様に過去最多で推移している。

 

船上での消費者支出も依然、2023年のレベルを大幅に上回っている。業績見通しの上方修正は、主要商品全般にわたる価格上昇と船内収益の増加を見込んだもので、特にヨーロッパとアラスカの旅程が好調。6月末現在の顧客預金残高は62億ドル。

 

第3四半期について同社は、純利回り(APCD当たりの収益から航空運賃、旅行代理店手数料、その他の経費を差し引いたもの)を6.5〜7%増と予想。調整後EPSは4.9〜5.0%の範囲を見込んでいる。

 

写真:RCLのジェイソン・リバティ社長兼CEO  提供:RCL

RCL四半期決算発表、通期見通し上方修正、復配へ
TOPへ戻る
シェアアイコン