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MSC、「オプティ・クルーズ」で排出量最大15%削減

2024.08.06
業界

MSCクルーズは新たな旅程計画最適化ツール「オプティ・クルーズ」を導入し、温室効果ガス(GHG)の排出量を、2026年には船隊で最大15%削減する予定だ。

 

同社が5日発表したもので、オプティ・クルーズはジェノバ大学傘下の研究機関、オプティ・ミージー社と共同で開発した新たな数理モデル。各航路計画に影響を与える数多くの要因を総合的に検討することで、乗客の満足度を維持、向上させながら、最適レベルの効率運航を実現するとしている。

 

世界のクルーズ業界では旅程策定に当たって、従来、寄港地の魅力に重きを置いてきた。一方、オプティ・クルーズは検討範囲を大幅に広げ、寄港地の順序、港の入出港時間、船の速力、乗客にとっての寄港地の魅力、寄港地観光、燃料費、港湾使用料、食材費などの運航コストなど、旅程の効率に影響を与える多くの要素を含んでいる。

 

MSCによると旅程計画は通常、2年前に行われており、オプティ・クルーズの実効性は船隊が24隻になる2026年に実証されるという。このプロトタイプ技術を評価するため、「MSCベリッシマ」が地中海の17港を12カ月間航行する。

 

同社は2050年までにGHG排出量正味ゼロを達成するため、船舶・エンジン技術、運航効率、再生可能燃料の3つの主要分野に重点を置いた戦略を展開している。オプティ・クルーズはエネルギー消費の効率化を推進するためデジタル化をより活用し、運航効率の最適化を目指したもの。

 

写真:MSCベリッシマ 提供:MSCクルーズ

MSC、「オプティ・クルーズ」で排出量最大15%削減
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