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シーボーン、潜水艇で110年前の沈没船を発見
2024.10.18
外国船社
「シーボーン・パシュート」(2万3615トン)が第一次世界大戦中に行方を絶ったドイツの補給船「タイタニア」をチリ沖で発見した。運航するシーボーン・クルーズが17日発表した。同船が搭載する観光用潜水艇による探検ツアーで見つけた。
「タイタニア」は1914年11月19日に沈没。以来、行方は分からなかったが、今月14日にファン・フェルナンデス諸島のアレハンドロ・セルカーク島付近の水深95メールの海底で発見。シーボーンの潜水艇チームと地元コミュニティーが緊密に連携し、漁師のジーノ・ペレスさんがガイドを務めた。
ペレスさんの家族は長年にわたって、島の歴史の掘り起こしに携わってきたという。沈没船の物語は世代を超えて地元で語り継がれ、漁師たちはロブスターの罠の中に、この船のものと思われる金属片を時々発見していたが、沈没船の所在が公式に判明したのはこれが初めて。
探検客船パシュートは最新鋭の観光用潜水艇2隻を搭載。安全ブイや最大潜水深度300メートルなど、数多くの安全設計機能を備えている。潜水中、近くには水上支援艇が留まり、潜水艇と常に通信している。
潜水艇ツアー参加者は、中央の操縦席の両側にある2つの透明なアクリル球内に座り、ほぼ全ての方向の景色を眺められる。各球の 3 つの乗客席は、最適な視界を確保できるように回転するプラットフォーム上に設置している。
パシュートは10月10日、タヒチのパペーテを出航。仏領ポリネシア、英領ピトケアン島、チリのイースター島、ロビンソン・クルーソー島など南太平洋をクルーズ中で、同30日に最終地のサン・アントニオ(チリ)に到着予定。
写真提供:シーボーン