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日本船の運航ならびに港の受入を議論、オンライン会議第8回
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたクルーズ産業について意見交換するため、スマートクルーズアカデミー(主宰=大阪大学・赤井伸郎教授)は先日、第8回目となるオンライン会議「クルーズ振興のための情報共有サロン型ONLINEコンファレンス」を開催した。
タイトルを「事業から学ぶ今後の邦船クルーズ」と題し、第一部では先のゴールデンウィークに飛鳥Ⅱがクルーズを中止して発着港へ帰還した背景、またにっぽん丸が同じタイミングで運航中止をした背景についての説明がなされた。
横浜市港湾局は飛鳥Ⅱがゴールデンウィークにクルーズを中止した事例を受けて精査し、現在の国内クルーズの受入条件として以下などを加えたことを説明した。
・3泊4日までのクルーズを上限とする
・船会社は事前に途中寄港地での陽性者の受け入れ条件を確認、その内容を発着港の関係者と情報共有すること
・横浜市港湾局は、航行中の船内で陽性者が発生した場合に、陽性者を一定人数確実に受け入れることについて、寄港地の港湾管理者と出航の2~3日前までに確認すること
第二部では「今後の邦船クルーズ」と題し、国土交通省港湾局産業港湾課クルーズ振興室から港湾の受入体制の変更点などの解説がなされた。あわせて飛鳥Ⅱ、にっぽん丸の感染症対策とトライアルクルーズについての報告があった。
クルーズ振興室はゴールデンウィークの事例を受けて、港湾管理者に通達している「港湾管理者の受入についての留意事項」について変更点を加えたとした。変更点としては、以下などを挙げた。
・航海中に陽性患者が発生した場合、一定人数確実に受け入れること
・陽性患者が発生したことで寄港受入の判断を変更しないこと
この変更点の背景としては、ゴールデンウィークの事例では混乱が生じたため、乗客や船社、そして港湾の負担を増やさないためとしている。またもし陽性患者が発生した場合も、現在クルーズ船の運航に当たっては乗船前にPCR検査を2回行っているというのもあり、大きなクラスターにはならないことを想定している、とした。