2代でつなぐ、飛鳥の古今東西

親⼦2代で客船・飛鳥を追い続けるVOLVOXの写真家、中村庸夫⽒・武弘⽒。
「初代・⾶⿃」、そして「⾶⿃Ⅱ」の雄姿と撮影時のエピソードを届けよう。
【2代でつなぐ、飛鳥の古今東西】 清水港の飛鳥と飛鳥II
三保の松原にて。入港前、秋のススキを入れ込んで飛鳥Ⅱを撮影した(撮影=中村武弘)

清水港の飛鳥と飛鳥II

わが国を代表する壮大な独立峰の富士山。優美な風貌は国外でも日本の象徴として広く知られている。古来より霊峰とされ、噴火を沈静化するため浅間神社が祭祀された。15〜16世紀には、修験者に引率された一般人による集団での信仰登山が盛んになった。

 

近年夏は信仰に関係のない登山が話題になるが、9月に入ると天候が悪くなり、閉山される。10月が深まると山頂付近が白く冠雪し、姿が撮影できる季節になり、5月末までは富士山らしい絵が撮れる季節となる。

 

私達は、飛鳥の清水への初寄港以来、冠雪時期になると、晴れそうな日は前日からライブカメラでチェックを行い清水へと向かう。

 

撮影は入港前の早朝だ。ヘリコプターをチャーターして上空から、ボートに乗って駿河湾から、そして三保の松原から松の木やススキを入れ込みなどで撮影を行ってきた。

 

どこから見ようと絵になるのが富士山で、世界を代表する名山に変わりはない。

【2代でつなぐ、飛鳥の古今東西】 清水港の飛鳥と飛鳥II
富士山をバックに清水港に入港する飛鳥。(撮影=中村庸夫)

VOLVOX〈ボルボックス〉
中村庸夫・武弘親子が撮影を務める海洋写真事務所。七つの海を撮り、国内外で写真集、著書を100タイトル以上出版してきた。初代・飛鳥の就航以来、外観写真を撮り続けている。2006年に交通文化賞、2010年に海洋立国推進功労者表彰受賞。

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