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HOME > 特集INDEX > 特集「アフターコロナのクルーズ新時代に向けて」第2回:クルーズ業界におけるコロナ感染拡大のインパクトと各社の対応
CRUISE最新号
特集「アフターコロナのクルーズ新時代に向けて」

第2回
客船評論家ダグラス・ワード氏に聞く、
クルーズ再開へのシナリオ

サウサンプトンに停泊する客船と、ダグラス・ワード氏

多くの業界関係者、ならびにクルーズファンが気になるのが、今後のクルーズの世界の行方だろう。客船評論家のダグラス・ワード氏は、クルーズの再開に向けてどう考えているのだろうか。現在の世界の動向と、今後の予想について語ってもらった。

――クルーズの再開は、どのように始まるでしょうか。

ダグラス・ワード氏(以下省略) 新型コロナウイルスの世界的な流行は、業界にとってもまったく新しいことですから、再開は極めてゆっくり進むでしょう。残念ながら、それがいつからか、まだ発表できる段階ではありません。

多くの客船は現在、世界中の港に着岸または沖で待機中です。全乗組員が乗船している船もあれば、メンテナンスに必要な最小限の乗組員だけが残っている船もあります。彼らを帰国させようにも国境が閉鎖されている地域があるため、飛行機での移動もままなりません。各国の緩和策を待つしかないのです。

――どのエリアから再開するでしょうか。

乗下船しやすい近場から、というのが鍵になるでしょう。アフターコロナは航空規制(特に国際線)が厳しくなります。欧州のリバークルーズがおそらく最初になると予想できるのは、コロナ規制解除が早く、ドイツ人など欧州の人々は鉄道や車で大陸移動ができるからです。

ワード氏は欧州のリバークルーズから再開すると予想する

「クルーズロス」になっている人が多いらしく、すでに今夏のドナウやライン川クルーズは予約急騰とか。北米リバークルーズも再開の兆しが出てきました。各国の緩和策が進み、飛行機の移動が可能になれば、ゆっくりとフライ&クルーズも復活するでしょう。

――再開に関して、各船会社は何をすると思われますか。

客船内とクルーズそのものをすべて「防コロナ対応」にしなければならないでしょう。ある会社は乗客数を定員の半数以下に設定して、再開を考えていると発表しています。
新型コロナウイルスに関しては科学的な研究が続けられていますが、情報が流動的なため船会社も再開には慎重にならざるをえません。世界最大のクルーズ人口を誇る北米の各社は米国疾病予防管理センター(CDC)が策定中の安全に関するガイドラインが発表されるのを待っています。

――再開に際し、船会社は乗客にどんなことを伝えるでしょうか。

まず申込時に医師の健康診断書の提出を求めるはずです。特に高齢者は必須でしょう。また船内ではソーシャルディスタンスを保つことが求められ、参加型のイベントやライブラリー、そしてセルフサービスのブッフェなどは制限される可能性もあるでしょう。

――乗客はどんなことに注意すべきですか。

これからは、信頼がおけるクルーズ専門の部署がある旅行会社から予約することをおすすめします。未登録の違法な会社がネット上には存在し、申し込み後に会社が消失してしまうこともあるのです。

以下に新型コロナウイルスを想定した「新しいクルーズ様式」の例を挙げてみました。私の予想と数社から発表された情報を集めたものです。

  • ●乗船前は健康診断表を記入し、検温する
  • ●予防策として全員に手袋、マスク、ボトル入り手指消毒剤が用意される
  • ●除菌用ふき取りワイプ:船内中に装備される(公室のトイレなど)
  • ●ビュッフェは営業するならば、ウエイターがサービスする形式になる(ノロ・ウイルス時の対応と同様)
  • ●レストランは指定席になる可能性がある
  • ●バターなどは包装品のみになる
  • ●パンは各自に配布され、卓に置かれるパン籠はなくなる
  • ●公室で使われる手すりやドアノブ等の表面は、頻繁に消毒される
乗船時、マスクは必須アイテムになりそうだ

最後に、前向きな視点でみてみましょう。洋上で過ごすというクルーズの素晴らしさは、他に比較することができません。活力が湧いてきますし、癒されます。クルーズ業界は今回この新型コロナの影響で、世界中の注目を集めてしまいました。航空機や電車、ホテルやリゾート施設より過度に報道された感があります。

なにはともあれ、私としては次のクルーズに出かける準備がもう整っています。あなたはいかがでしょうか。

 

 

インタビュー&翻訳:吉田あやこ
2020年5月20日実施





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